ここ数年で耳にすることが増えた「Web3」。聞いたことがあるけどイマイチ意味が分からない!という人も多いかもしれません。そこで、簡単にWeb3について説明します。(既に知っているよ!という人は読み飛ばして下さい。)
Web3とは、時代や概念のようなイメージを表す抽象的な言葉として使われています。Web3の「3」は、Webの第3形態を表しています。インターネットが登場して以降の技術革新ごとに区別しています。そのため、Web1からWeb2、そしてWeb3という様に技術ごとに呼び名をアップデートしています。
ではWeb3は何の技術革新が起こったのか。それは、ブロックチェーン技術の登場です。このブロックチェーン技術の登場によって、データを分散して所有することが可能になりました。例えば、X(旧Twitter)やInstagramのようなサービスを利用するには個人情報を運営会社に提供する必要があります。このような状態では、運営会社の情報漏洩のリスクや個人情報の悪用など、多くのリスクが顕在します。しかし、ブロックチェーン技術によって情報を分散することで、一か所に情報が集まらないように分散して所有・管理し、リスクを最小化することができます。
ここまでWeb3について説明しましたが、結局のところブロックチェーン技術を元にした新しいWebの総称がWeb3と呼ばれています。Web3と言われたら、
(ブロックチェーン技術を使ってるんだ!)
という認識を持てれば十分に理解できています!
Web3が「冬の時代」に入ったきっかけは、2022年5月のTerraUSDの崩壊だと考えられています。TerraUSDと呼ばれるステーブルコイン(法定通貨やコモディティ(商品)などの価格に連動するように設計された暗号資産の一種)の価格が短期間で暴落しました。このTerraUSDは、アルゴリズムによって価格の担保を行っていましたが、アルゴリズムでは価格の下落を抑えられず、TerraUSDの信頼が大きく失われると同時に暗号資産市場全体に不信感を残す事件となりました。
このTerraUSDの崩壊からWeb3業界はやや落ち込み気味でしたが、事件はさらにおきてしまいました。大手暗号資産取引所のFTXの破綻です。2022年11月にFTXの財務健全性が疑われると、ものの数日でずさんな経営実態が表に出てしまいすぐさま破綻に至りました。さらにFTXが破綻すると同時にFTXはハッキングを受け、約4億ドル以上の暗号資産が流出しました。
TerraUSDの崩壊とFTXの破綻が一定期間内でおきてしまったために、暗号資産市場は大きく沈み込み、更には大きな不信感が漂ってしまい、もう一度盛り上がりを見せるには時間がかかるように見えてしまい、「冬の時代」に突入した形になってしまいました。
2つの事件が与えた影響は市場のみに収まりませんでした。なんと、各国政府が反応を示したのです!
これらの暗号資産市場を見た各国政府は、各国ごとで暗号資産に対する規制と方針を発表し始めました。
時系列順に簡単に紹介していくと...
2022年12月 カナダ、暗号資産証拠金取引禁止
2023年 2月 アメリカニューヨーク州、ステーブルコインBUSD発行停止命令
ドバイ、暗号資産規制方針発表
2023年 3月 アメリカ商品先物取引委員会、大手暗号資産取引所バイナンスとバイナンスCEO提訴
ドバイ、暗号資産規制機関設立
2023年 4月 アメリカ議員、暗号資産規制法案声明発表
2023年 6月 香港、暗号資産取引所上場可能銘柄など規定
日本、改正資金決済法施行
EU、暗号資産規制法案提案
2023年 8月 オーストラリア、暗号資産規制体制発表
シンガポール、ステーブルコイン規制枠組み発表
2023年10月 トルコ、暗号資産規制法案を国会に提出
イギリス、暗号資産規制法最終案発表
台湾、暗号資産法にむけて始動
2023年11月 イギリス金融監視機関、ステーブルコイン規制案発表
世界各地で積極的に暗号資産の規制や方針決定が行われているのが分かります。
日本も例外ではありません。日本は世界の中でも特に積極的に暗号資産の市場整備に力を入れています。そのため、一見すると規制ばかりでWeb3業界には苦しい国に見えるかもしれません。しかし、厳密な規制によって整備された日本市場はむしろ安全な取引を行うことができるという利点によって世界の中でも非常に優れたWeb3市場としての立場を確立しています!
「Web3とか暗号資産とかよく分からないし、遠くから少しだけ覗いてみようかな...」という人も、日本市場においては安全な取引が可能ですから、少しの勇気で安全にWeb3に触れてみることが可能です!
少し脱線してしまったので話を戻します。
世界各国で規制や方針が決定していくことで、Web3業界の自由が少なくなり、業界全体がやや落ち込み気味に見えるかもしれません。しかしながら、規制や方針が決定していくことによって業界全体の安全と信頼は大きく上昇しています。今までのWeb3業界は自由過ぎるが故に大きな発展と共に多くのトラブルも発生していました。このトラブル要因を規制によって大幅に減らして発展の妨げを減らす、いわば地盤を固める作業を規制によって現在行っている状態にあります。結果として規制導入時はどうしても業界が落ち込み気味に見えますが、一度規制が行き渡ってしまえば業界は発展し続けることができます。
前述したTerraUSDの崩壊後、殆どの暗号資産の価格は下落しました。ビットコインを例にチャートを見てみましょう。
ご覧のように、2023年まで価格は下がり続けています。しかしながら、意外にも2023年以降は緩やかに回復し、2023年の10月末には2022年5月時点の価格まで戻っています。
ビットコインのみならず他の暗号資産にもこのような推移は多く見られています。この2022年5月から2023年頭にかけての下げ相場によって「冬」に入ったとの見解が多く見られるようになりました。そして、2022年5月から1年以上経っても当時の価格まで回復しなかったため、「冬の時代」が終わっていないという認識がされていました。
しかしながら、Web3の「冬の時代」はもう終わろうとしています!
先ほどのビットコインのチャートをもう一度見ると、2023年10月末には「冬の時代」のきっかけとなった2022年5月時点の価格まで回復し、更に右肩上がりに上昇し続けています。その他の多くの暗号資産も少しずつですが順調に回復しているような推移を見せています。
また、2023年11月前後にはNFT関連の勢いも増しているように見受けられます!
いくつかご紹介させていただきます。
1つ目は、Magic EdenとYuga Labsによる新しいNFTマーケットプレイス開設の発表です!
Magic Edenとは、コミュニティ貢献を重視しているNFTマーケットプレイスなのですが、なんとあのYuga Labsと提携して2023年末までにクリエーター重視の新しいNFTマーケットプレイスを開設するとのことです。
「あのYuga Labsってなんなんだ?」とお思いの方もいるかもしれませんので簡単に説明すると、Yuga LabsとはBored Ape Yacht ClubというサルをモチーフにしたNFTやCryptoPunksというドット絵で描かれたNFTなどを展開していることで有名なNFT制作スタジオです。会社設立から1年で企業価値が約5000億円まで到達したり、1つのNFTが数千万、場合によっては数億円という価格で取引されています。
この2社が提携して新しいNFTマーケットプレイスを年内に開設するとのことで業界の注目を浴びています!
2つ目は、Illviumというブロックチェーンゲームのリリース詳細が公開されました。
このゲームは以前から多くの注目を集めており、Discordには約18万人が既に参加、X(旧Twitter)も約38万人にフォローされています。
これまでベータ版に一部の人が参加している状態でしたが、遂にリリース詳細が決定しました。なんと11月28日にEpic Games Storeで公開されると発表されました。このEpic Gamesは1億8千万人以上のユーザーを有しており、以前にもブロックチェーンゲームを公開して成功を収めていることから、普段Web3に触れていない層からも注目が集まるのではないかと話題になっています!
その他にも多くの盛り上がりを見せていますが、今回の記事はここで一区切りとさせていただきます。
このように、Web3「冬の時代」と呼ばれているものの、実はもう「冬」の終わりは近づいています。既に雪解けは始まっており、いつ「春」に入ってもおかしくないのです!
さて、ここまでWeb3「冬の時代」について語ってきましたが、Web3業界を「冬」から「春」へと変貌させる大規模なカンファレンスが2024年4月13日から14日にかけて開催されます!
その名も...
Web3についてこれから知っていきたい!もっと深く知りたいという方から、新しいビジネスチャンスを掴みたい!Web3好きのコミュニティに参加してみたい!など幅広いニーズに答えられるイベントになっています!
海外からの参加者や出展企業、スピーカーも多数参加予定なので、日本のWeb3業界に収まらず、世界基準の業界理解を深める絶好の機会です!
当日は海外スピーカーの日本語翻訳もリアルタイムで行うため、
「英語が分からなくて不安...。」という方も安心して参加できます。
イベントの詳しい詳細やチケットの購入はこちら!
TEAMZ WEB3 / AI SUMMIT 2024 公式ホームページ
TEAMZ WEB3 / AI SUMMIT 2024 公式チケットページ
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それでは、またどこかでお会いできることを祈っております!さようなら!