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スマートコントラクトとは?ブロックチェーンとの関係性と活用事例

2/14/2023 10:28 AM

1.はじめに

スマートコントラクトとは、プログラムによって定義した条件が満たされた場合、自動的に実行される契約のことです。例えば2者間での販売契約を自動的に実行するために利用されたりします。このコンセプトは1994年にNick Szaboによって提唱されましたが、ブロックチェーン技術の発展により実現することができました。

2.ブロックチェーンとの関係性

ブロックチェーンは複数の人々によって取引記録が共有される技術であり、その「分散型」という特徴×スマートコントラクトの「取引を自動で完了させる」性質は非常に相性が良いです。スマートコントラクトはブロックチェーン上で実行され、定義した条件が満たされると、管理者・手動の介入を必要とせず、自動的に契約を実行します。このブロックチェーンとスマートコントラクトの組み合わせは、様々な業界を変革する可能性を秘めています。それはスマートコントラクトによって安全で透明性の高い取引を可能にすることで、従来よりもコストを削減し、効率を高めることができるからです。またブロックチェーン上に配置されるため、人間の介入による不正なデータ改竄・偽造を防ぐこともでき、セキュリティ面でもシステム全体での信頼を高めることができます。

3.スマートコントラクトの幅広いユースケース

-金融

証券の発行や取引、支払いや送金の処理など、金融取引を自動化することができます。例えばエストニアでは投資家がスマートコントラクトを使用して債券を購入できるプラットフォームを政府が開発し、購入プロセス完了に必要な時間と労力の削減を実現しました。
またスマートコントラクトによって世界中の個人・企業がアクセス可能な分散型金融サービスの作成が可能になるため、銀行が不足している地域や存在しない地域での金融サービスへのアクセスが可能となり、特に発展途上国の人々の日常生活における利便性を大きく向上させる力を持っています。

-サプライチェーンマネジメント

食品業界やアパレル業界などは、サプライチェーン上にある商品状況・状態をリアルタイムで把握できることにより、安全安心な商品を消費者に届けることができます。例えばProvenanceという会社は、水産物サプライチェーンの透明性とトレーサビリティを向上させるためにブロックチェーン技術を使用しています。同社はスマートコントラクトを使用して、各製品が消費者に届くまでのプロセスをブロックチェーン上に記録し、消費者が自身で商品を検証できることで、サプライチェーンの信頼性・顧客満足度向上を実現しています。

-不動産

家賃の支払いやメンテナンス要求など賃貸物件の管理、あるいは資産所有権の譲渡プロセスを自動化することができます。例えば不動産取引用の分散型プラットフォームを作成しているPropyのプラットフォームを活用すると、買手と売手はスマートコントラクトを利用して直接取引できるため、仲介者が不要になり、プロセスの効率向上ができます。また不動産投資と不動産管理のための分散型プラットフォームを作成しているAtlantのプラットフォームを活用すると、投資家はスマートコントラクトを使用して不動産の一部を購入及び取引できるようになり、従来発生していたコストとリスクが削減され、新たな投資機会を増加させることができます。

-ヘルスケア

例えば臨床試験においては参加者データの追跡、あるいは研究者やそのほかの利害関係者への資金の分配、あるいは患者データや電子医療記録の管理も自動化することができます。ヘルスケア業界でスマート コントラクトを使用している企業の例として、Modiumという臨床試験データ管理用の安全な分散型プラットフォームを作成している会社があります。同社のプラットフォームにより、臨床試験の参加者は研究者と安全にデータを共有でき、臨床試験データ管理の精度と効率を向上させることができます。

4.スマートコントラクト利用における課題

ビジネスに留まらず我々の生活を大きく変化させるスマートコントラクトですが、一方で開発時の懸念点も指摘されており、開発側の経験と知識が十分でなければどんなに画期的なビジネスモデルであっても、ユーザーに損害をもたらし信頼を失う可能性もあります。

・スマートコントラクトを定義するコードにバグや脆弱性がある場合、「自動化」によって人間が介入する余地がほとんどないため、予期しない結果を生む

・スマートコントラクトは法的に整備されていないため、問題が発生した際の対処が不明確であり、持続的なビジネス活動に支障をもたらす

・デプロイするブロックチェーンの機能と利用するプログラミング言語によってそれぞれ出来ることに制限があるため、スマートコントラクトが複雑な契約を定義・処理できないことがある

・スマートコントラクトが外部データと連携した際、外部データの信頼性が高いとは限らないため、契約の実行が妨害される可能性がある

5.まとめ

今回はWeb3サービスに必ず用いられるスマートコントラクトについて説明しましたが、システムに透明性と安全性をもたらすメリットが評価され、政府から企業、また個人間でも人気が高まっているスマートコントラクトは、今後も技術が進化し続けるにつれてさらに便利になり、様々な業界で必ず普及することでしょう。

弊社はWeb3サービスとしてNFTマーケットプレイスやGame Fi、De Fiなどの開発経験があり、スマートコントラクトの開発に求められる技術的な知識と経験から質高いビジネスの実現を支援させていただきます。またスマートコントラクトを展開する前にはコードを徹底的にテストする必要がありますが、パートナー関係にある世界的コード監査企業Certik社との協業のもと、脆弱性による資金流出やハッキングを防ぎ、セキュリティ面での安全安心も提供します。
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